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[ 2024/04/27 21:54 | ]
「ゴジラvsコング」観て来たよ
なんかこのブログを更新するもの久々すぎるな。
まぁ、いいか。いつもの事だし。

という事でお久しぶりです、ジロロです。

今回は7月4日に待ちに待った「ゴジラvsコング」を見て来て、それに対する考察的な感想をしていこうと思います。

ネタバレがあるので未鑑賞の人はできるだけこの記事は見ないようにしてください。
楽しみがなくなるので…

という事で行ってみましょう。

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さて、まずはストーリー面での話なんだが、前作「キングオブモンスターズ」から3年後の世界で、突如ゴジラが人類に牙を剥き始めたというのが始まり、髑髏島で保護されていた「髑髏島の巨神」の同一個体のコングを、巨大生物調査機関のモナークが「地下空洞説」を信じて、地下空洞の入り口がある南極に移送させ始めたことで両者がぶつかることになるといった内容だ。

人物視点では、ゴジラが人類を襲った理由を調べる側のグループとコングと共に行動を共にするグループに大きく分かれていて、その両者の影で暗躍してる「APEX」という企業の三者に大きく分けられている。
ゴジラの動機理由を探る側では前作「キングオブモンスターズ」にも登場して高校生になったマディソン・ラッセル、APEXの黒い噂を暴露しようと潜入し「大怪獣の真実」という名前のネットラジオを配信しているバーニー、マディソンの同級生の自称ハッカーのジョシュの3人(一応マディソンの父親のマーク・ラッセルも登場してるが完全にちょい役なので割愛)。
一方のコング側は巨大生物調査機関「モナーク」が中心で、コングの意思疎通を10年近くかけて試みていたアイリーン、先住民族イーウィス族の唯一の生き残りで耳の聞こえない少女のジア、アイリーンの古い友人であり「地球空洞説」を研究していてかつて地下空洞調査の際に兄を喪ったことのある元大学教授のネイサンの3人。
そしてAPEX側はCEOのウォルターと芹沢博士の息子の芹沢蓮の2人(ウォルターの娘のマイアもいるがこっちもちょい役なので割愛)。

基本的にこの2つ+αのグループでストーリーが進みます。

因みに役者についてだが、ネイサン役は「バトルシップ」でストーン・ホッパー(サンプソン艦長)を演じたアレクサンダー・スカルスガルド。
バーニー役はリメイク版「チャイルド・プレイ」でマイク刑事を演じたブライアン・タイリー・ヘンリー。
あと「モンスターバースシリーズ」においては必ず日本人が登場していて(芹沢博士役の渡辺謙と碇軍平役のMIYAVI)、今作は芹沢博士の息子と言う強烈な設定をひっさげた人物を小栗旬が演じています。

さて、そろそろネタバレも兼ねた考察と感想を書き連ねていきますよ。

まずは世界観的な面。
一番目に付いたのが、前作「キングオブモンスターズ」の3年後という設定だが、かなりSF的なメカニックが豊富に登場しているというのがまず印象的です。
ホログラムに反重力装置、地下リニアに、先にネタバレするが…メカゴジラと、現実からかなり先の先を進む(進み過ぎた)SF技術が登場している。今現在の現実の技術でもまだ確立されてない技術だぜ?
それまでのモンスターバースシリーズの兵器やメカニックはどれも現実的で、非現実的な要素を入れていたとしてもせいぜい前作のオキシジェンデストロイヤーやオルカやアルゴくらいだ。
それでもその3つは技術的にも実現しうる可能性のあるレベルのものだった。
でも今作に登場した反重力装置付きの地下空洞探索艇「HEAB(ヒーブ)」とメカゴジラを筆頭としたAPEX社の技術はあまりにも現実から乖離しすぎている気がしてならない。
それと、現実の世界情勢を考慮するとなるのだが、最終決戦地の香港が、今の香港情勢を見る限り、映画で描かれてるような繁栄はおろか民主主義チックな雰囲気は非現実的な印象を否めない。
考え過ぎなのは知ってるけどさ…
それと、香港ってあんなにネオンをガンガンに光らせてたっけ?
マカオ辺りなら個人的に納得できてはいたんだけど…(汗)

次に登場人物の面について。
単刀直入に言うと小栗旬演じた芹沢蓮、はっきり言えば登場させる意味が無さ過ぎた。
個人的にもあの芹沢猪四郎の息子と言うだけでかなりの特徴として目を惹くのだが、実際は今作の黒幕ポジのウォルターの部下で父の持論(ゴジラたち怪獣たちとの共存、ゴジラが地球の生態系の秩序を正す存在等)を真っ向から否定した悪に加担した面汚しと言って差し支えない有様だった。
別に芹沢博士の息子という設定でなくても良かったと思う。
名前の方も過去作の登場人物の名前を使ってた方がいい気がしてならなかった。
例えば「薬は打つより飲むのに限るぜ!」で有名な権藤五郎とか、メカゴジラⅡ建造に加担した悪の科学者の真船信三とかさ…
特に真船信三って名前の方が良かったと思うぞ!
メカゴジラ開発を進めてたし、悪役の一員だし、操縦方法は違えどメカゴジラ動かそうとしてたしさ!!(詳しくは「メカゴジラの逆襲」を見る事!!)
活躍もろくすっぽ無かった。「髑髏島の巨神」でMIYAVI氏演じたグンペイもプロローグでのみでセリフも皆無で登場時間も僅かだったが、あっちの方がまだキャラとしての印象が残るから高評価できる。
でもこの芹沢蓮については皆無に等しい!
喋る言葉も短いのが数個程度で登場時間も極端に短いし、白目ひん剥いてメカゴジラを動かそうとしたらメカゴジラが暴走してその影響で感電死してはいおしまい。
本当、より詳細にまとめようとしてもマジでこんな感じだった。
でもふと立ち止まって考察してみたら、なるほど、こういう視点なら面白いかもともとれる人物だったとも思えた。
言った通り、芹沢蓮はあの芹沢博士の息子である。
知っての通り芹沢猪四郎は「キングオブモンスターズ」までに至るまでのモナークの中心的存在で、モナークの象徴的な存在だった。
ゴジラの行動理由と存在理由を人類の中で最も理解し、かつ怪獣という存在意義と怪獣との共存の正当性をいち早く主張していた人物でもある。事実、「キングオブモンスターズ」から今作に至る3年間はゴジラという存在もあって怪獣との共存が実現していて平和と秩序を保っていたのだ(皮肉にも「キングオブモンスターズ」の黒幕ポジだったエマ・ラッセルの持論も正しかった訳だが…)。
そんな偉大な人物の実の息子だ。
否が応でも父と比較されてしまう。
実際に劇中における蓮は父・猪四郎の持論「怪獣との共存、ゴジラこそが秩序を正す生態系の頂点に立つべき存在」を真っ向から否定した「人類がゴジラを凌駕する技術を持ち、人類こそがゴジラを超えた生態系の頂点に君臨すべき」という考えの下で行動している。
これこそ、親を否定する所謂アンチテーゼと捉えても問題ないだろう。
とにかく蓮は父・猪四郎と比較される日々を送り、結果を出さなければ「親の面汚し」と後ろ指を指されて冷たい目線ばかり向けられるてしまう。
そうなると息子は徐々に父を憎むようになり、180度捻じれた考えを信じるようになるだろう。
自分の勝手な考察だが、自分にとってはこれが劇中における蓮の行動心理の答えだと思う。
父・猪四郎が心底憎んだギドラの頭蓋骨をあえてメカゴジラのコックピットにしてる点からも読み取れるだろう。
一方で前作では悪の組織に半ば加担していたマディソンがゴジラを最も理解しているのがなんとも皮肉にも思えた。まぁ、父親のマークは元凶だったとはいえ妻のエマを亡くしてるし、唯一残ったマディソンにも過保護になり過ぎてる辺り、少なからず影響もあっただろうが。

ついでだが、バーニーの方にも少し触れたい。
このバーニーは明らかに別キャラとして描いてても面白い役どころのキャラクターだが、どうも自分はとある作品の人物と被ってみてしまった。
そう、「羊たちの沈黙」のバーニーだよ!!
名前も同じなれば恰幅のある口髭のたたえた黒人!!
どうしても共通点あり過ぎてダブって見えてしまうよ!!
まぁ、人間としての要素は明らかに違うからその辺りで軌道修正させられているが…

あと今作においてモナークはめっちゃくちゃ空気です。
アイリーンとジアがコングと行動を共にすることで何とかモナークの存在を認識できるのだが、結局はその程度でほとんどモナークの存在を忘れてしまいます。モナークに復帰したマークの登場時間が極端に少ない為により拍車をかけてます。マディソンは厳密にはモナークに顔が通じる程度でモナークのメンバーではないみたいだし。


続いてネタ的な要素や伏線回収について。
今作においても過去作をネタにした要素が含まれていて、特に「キングコング対ゴジラ」や「キングコングの逆襲」のオマージュが取り分け目を惹きました。
空母の上でゴジラとコングが格闘戦を展開した後、ゴジラに気付かれないようにと言う事でコングを空輸して南極に向かうのだが、その空輸のシーンがあの「キングコング対ゴジラ」におけるキングコングをバルーン輸送で富士山に連れて行くシーンのオマージュだと分かります。
そいでもって、コングが南極に向かったのは「キングコングの逆襲」でもありました。あの時は強力なエネルギー物質の採掘を要求されて従う羽目になってたけどさ…。

伏線回収においては、前作「キングオブモンスターズ」のエピローグシーンでエコテロリストのアラン・ジョナがイスラ・デ・マーラの港町に引き揚げられた、同作中盤でゴジラに食いちぎられたギドラの頭部を買い取るシーンがあり、ギドラの頭を買い取ったジョナの次回作での暗躍が注目だったのだが…
今作ではジョナが登場しない代わりに、ジョナが買い取ったギドラの頭部が頭蓋骨だけとなってメカゴジラのコックピットにされているという展開として伏線回収されてました。
おいおいおいおい…(汗)
おかしくないか!?
ジョナは元々、戦場をまたにかけた事で人間の傲慢さを感じ取り、本来の地球のあるべき姿(人類から怪獣が支配し秩序を正す世界)に戻すために、前作ではエマと共謀してオルカを使って怪獣たちを復活させ、地球の自然のリセットを企てたという明確な動機があり、復活させたギドラが本来は地球に存在しないイレギュラーであることから計画が頓挫した事で潔く身を退いたという、退くべき場所はちゃんと退く柔軟な考えを持つ悪役としても個人的に好きな人物だった。
そんなジョナが「人類こそが怪獣にとって代わって地球の頂点に立つべき」という、ジョナの考えとは180度逆の主張をしているAPEXに自身が買い取ったギドラの頭部を提供したのは展開的にもおかしいはずである。
でも購入したパンフレットでも「ジョナが買い取ったギドラの頭部が登場する」という設定を明確に記している文章がある為、ジョナがAPEXに提供したのは間違いない模様だ。
ってか、前作の監督のマイケル・ドハディがストーリー構成としてスタッフ参加してるんだが、それについて指摘しなかったのかよおい!

そして今作では「髑髏島の巨神」以降ネタとして散々ぱら引っ張り続けていた「地球空洞説」の明確な描写があるのだが…
おかしい…
前作でゴジラが地下空洞を通じて建造された遺跡が登場し、そこで体力の回復やエネルギーの供給をしていたのだが、今作ではその前作の要素が完全に無視されたような状況になっている。
しかも、この「地球空洞説」は本来はモナークに所属する前のブルックスが立てた論文という設定なのだが、なぜかこの説を提唱したのが大学教授を追い出されることになったネイサンが唱えたという事になっている。
「キングオブモンスターズ」においても、スタントン博士がブルックスが唱えた説だとして倍プッシュしてたと言うのに…ブルックスは泣いてもいいと思います。
しかも「髑髏島の巨神」でのサイズミックによる地質調査で島の地下が既に空洞だというのが解ってるはずなんだ。前作におけるモナークの技術力をもってすれば髑髏島から直接地下空洞に通じるトンネルを独自に開通させることも可能だったのではないか?
まぁ、突貫工事でできるような事じゃないから、自然に出来上がった南極での入り口を選んだんだろうけど…

最後に肝心のゴジラとコングの決着について…
今作において一番ファンの間で注目されていたのが「ゴジラとコング、どちらが強いのか?どちらが勝つのか?」という、昭和版ですら描くことが出来なかった、いわば「タブー」に対する明確な解答を今作ではっきりとさせると監督自ら主張していた点だ。
「キングコング対ゴジラ」の海外放映版では独自の編集でコングの勝利として作り変えているのだが、本家版では明確な引き分けとして終わってたし。

単刀直入に言うと、「勝敗ははっきりしないまま終わってしまった」と言っていいだろう。

いや本当、これが結局のところの結末であり答えなんよ…
最終的には暴走したメカゴジラが介入してゴジラとコングが手を組んでメカゴジラを粉砕して終わるという展開だからね。

でも描写を見るに至るにどっちが優勢で終わったのか?と推察することは可能だ。
個人的にはドロー、もしくはゴジラ優勢と捉えている。
なぜこのどっちかだって?
それは香港での戦いを2つに分けるか1つにまとめるかによって変わってしまうからだ。
この作品におけるゴジラとコングの勝負は3回行われている。
1回目はタスマン海、2回目が香港、3回目がメカゴジラとの戦いだ。
この2回目の香港の戦いを更に別けるかで解釈が変わると自分は思っている。
理由としてはネイサンが「第2ラウンドはコングの勝ちか」と口にするシーンがあるせいだ。
実際は小休止があったにせよ戦いは続行していてゴジラの猛烈な反撃でコングは肩を負傷した上に踏みつけられた末に心臓が止まりかける程のダメージを負っている。
このせいで更にややこしくなってしまった。
タスマン海の戦いではコングを溺死寸前にまで追い込んだゴジラが有利勝ちし、香港の戦いではネイサンの台詞に従って2つに分けるならば前半がコングの勝ちで後半がゴジラの圧勝、分けずに1つの戦いとしてひっくるめたらゴジラの勝ち。最後のメカゴジラ戦ではゴジラはコングとの戦いの疲労もあるとはいえ、終始メカゴジラにフルボッコにされているがコングはゴジラやマディソンの助力もあって終始メカゴジラを圧倒していて最終的にはコングが斧で徹底的に粉砕している。
この結果から勝敗数を計算すると、ゴジラ2:コング2又はゴジラ2:コング1となるのだ。
個人的には最後のコングを上から目線的な感じで一瞥して海に消えるゴジラの姿もあってゴジラの有利勝ちで終わったと捉えてます。
一方の監督は明確な言葉はしてないものの明確なコングの勝ちとして話を進めようとしてたのでは?と感じます。だって「作ってる途中でだんだん考えが変わって最終的に作中の描写に落ち着いた」と語ってるし、ゴジラの活躍場面がギャレゴジ並みにめっちゃくちゃ少なくてコングの描写がめっちゃ多いという内容からしてコング贔屓が否めない感じだった。

まぁ、結局のところ、ゴジラとコングと言う世界に誇る2大怪獣の勝敗は曖昧のままにした方が皆幸せなんだと思う。タブーをタブーのままにすることで魅力が引き立つだろうからね。

さて、ここまで長々と続いた私の勝手な考察に付き合ってくださりありがとうございます。
モンスターバースシリーズは「ゴジラvsコング」までのアナウンスはあったものの、次回作が是非出てほしいという本音があります。まぁ、新作の動きは裏であるだろうけど。
そうなると次回作はどんな作品になるかという点になります。
今作に至るまでの実現させたい作品はほぼほぼ出尽くしたというのが現状なんですよ。
ゴジラに並ぶ東宝怪獣のラドン、モスラ、ギドラも登場し、昭和以来のコングとのドリームマッチも終えてしまった。
さて、次の起爆剤はどうなるんだろう…

やっぱり今度はガメラ来るかな!!?

個人的に是非来てほしい、そんでもってその流れでゴジラとガメラの夢の対決もしちゃってほしい。
多分、日本のゴジラ・ガメラファンの悲願だと思います。

そんなこんなで今回はこの辺で。
今度はモータルコンバットを観に行きたいなぁ。
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[ 2021/07/05 01:48 | Comments(0) | 日記 ]

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